2021年の夏、久しぶりに事例紹介のご依頼をいただきました。順天堂大学国際教養学部の「フィールドワーク」を履修している学生さん向けに、「女性起業家」「コミュニティビジネス」という視点から、「起業力養成とビジネスプラン」の1コマで登壇させていただきました。

今まで就活中の女子大学生向けに少しお話したこともあったり、高校生向けに「男女共同参画」の視点から講演を行ったことはありました。
いろんなところで事例紹介も何度もしてきましたが、大学生向け(1〜4年生向け)は初。しかも、このコロナ禍で「オンライン授業」でのオンラインでの登壇です。初物尽くしです。

事前に、学生の皆さんに質問を出していただいていました。先生にまとめて送っていただいたのを読んで、今の大学生のリアルを目の当たりにし、とにかく噛み砕いて、現実的なところを中心に誠実に伝えることを決めました。
私の幼少期から大学時代までも含め、どのように育ち、どのように大学生活を送りつつ就活をして、社会人となり、結婚して専業主婦となり、最終的に経営者になったのか。包み隠さずお伝えしました。(計算したら、社会人期間よりも専業主婦期間よりも、経営者でいる期間が一番長かったのも驚きましたが)

自分が今子育て真っ只中で、そろそろ娘の大学受験が近づいているというのもあり、画面の向こうの大学生の皆さんは少し身近に感じました。画面を切っている人も多く、お話ししながらも「ちゃんと伝わったかな」と心配になることもありましたが、終了後にいただいた感想を読んでガッツポーズでした。

本当にたくさん感想を頂いた中で、いくつかご紹介させてください。
今回は貴重なお話ありがとうございました。ご自身の人生から今の原点に繋がらないと思っていたことが意外にも繋がっていたことは驚きでした。また、元々会社を立ち上げようと思って、立ち上げたのではなく自然な流れで立ち上げる方向になったというのは興味深かったです。お母さんの実際の声を元に会社を立ち上げてしまい、それが実際に利用されていくまでの道のりというのは結果的に他の人のためにもなるということがわかりました。少しでも思い立ったことを行動に移してみて、大きいものにしていくことの大切さが感じることができました。また女性としてのキャリアから起業には年齢は関係ないという心強いお言葉が聞けて、自身も何か経験をしてみて、また今とは違った視点から得られる情報や知識から、しっかりと事業内容を立てることできちんと起業というものが出来るのではないかと思いました。学生ではまだ失敗もしますし、社会のこともわかっていないことも大きく、苦労も倍になると思うので、ある程度の余裕が出来たらやってみたいと思いました。その際に人脈や価値観も変わってもっとクリエイティブなものができるかもしれないと思いました。人それぞれの人生のプロットによって出来上がるもの、考えるもの・思いつくものも変わってくるためそれぞれの良さや良くない部分もあると思いますが、楽しんで常に考えてみようと思いました。
本日の小林さんのお話を聞いて、経験や失敗を重ねることの大切さを学んだ。小林さんは実際に数々の経験をなされており、起業というのが彼女の初めての社会的経歴ではない。私は起業するということは、就職活動を諦めることだとばかり思っていた。実際に起業するタイミングは自分で決められるのであり、一つ取れば一つを失うというわけではない。しかし、起業する際にはただ起業するのではなく、何を重点や目的にするかなどの具体的な指標が必要なのである。
小林さんの話を聞いて男起業家、女起業家の壁みたいなのが無くなった気がします。正直、社長とか起業してる人って聞くと男性が多いって言うイメージでしたけど、世の中には小林さんみたいに女性でも強い意志を持って起業する方がいることを知りました。
今までのフィールドワークの講義の中で1番印象的な講義でした。印象に残ったことの一つ目は、小林さん自身が学びや挑戦に貪欲な人であるということです。店舗での業務、店長、主婦の経験から起業につながることを学んだということがヒシヒシと伝わってきました。また、その学びを起業や会社運営に生かしているという点が印象的でした。二つ目は、常に誠実であることを意識しているという点です。誠実であるということは当たり前のように思えますが、これを実際に心がけながら生活をし、公言することは難しいことだと思います。小林さんの言葉を聞いて、私は自分自身に誠実にありたいです。大学生活という貴重な時間は4年間と限られているので自分のやりたいことに挑戦し、なりたい自分になる為の努力をして胸を張って卒業したいです。また、社会に出たときに私は大学で何を頑張ったのか、人生をどんな風に生きているのか周りに公言できるような人間になりたいと思いました。
起業家の方は、独創性のある活動をされているため、今まで距離を感じていましたが、小林さんは本当にいいお母さんというようなお人柄で、すごく親しみが感じられました。そして、それは女性の強みだと気付きました。また、最後の社会的ジェンダーに関するご質問には、抽象的で難しい質問にも、的確に答えてくださりありがとうございました。私は、社会における男女格差問題に興味があります。一般的に言われる女性が家事をしながら、男性が休んでいるという状態がすごく納得がいかないのです。ただでさえこのような現状がある中、小林さんの目には、このような現状がどう映るのかという意図を込めてのご質問でした。しかしそこで、しっかり家事などを分担するご家族内システムの運用は、非常に合理的で新たな視点が得られました。たしかに、お子さん達の家庭内システム習慣をもっと教育し、家事の負担を減らす。このこととは、もっともっと一般家庭でも行われるべきだと思ってきました。やはり、子供には家事を的確に伝えること、生活の知恵を教育することは難しいのでしょうか。その機会がないだけでしょうか。また新たな事業が見えてきそうな気がします。そんな視野の広がる今回でした。
講義の中で、「共感」や「誠実」という言葉がよく出てきたことが印象に残っています。私もこの二つはとても重要だと感じています。今回の講義を聞いて改めて、誠実さをもって物事を進めていく事は成功につながるのだと認識しました。また、様々な物事に触れれば触れるほど、共感できることも多くなっていくのではないかと感じました。それがポジティブな事であろうとネガティブな事であろうと、共感をきっかけに共に励む仲間を見つける大きな契機になると思います。そのためにも、大学生活のうちに自分の視野を広げたいと思いました。

私はこれまで女性の起業家のお話を聞く機会がなかったので、今回の講演会はとても新鮮で、今までの常識を覆すような衝撃を受けました。今日のお話をお聞きして、小林さんは思っていた以上に”お母さん”で、起業のハードルが下がっているのだなと少し安心しました。小林さんが最初におっしゃった、「”女性起業家”という言葉はよく使われているのに、”男性起業家”という単語はあまり聞かない」ということに、確かにそうだなと感じました。私もそうでしたが、女性が起業することは難しい、珍しいという偏見を多くの人が持っているのだと痛感しました。今回のご講義を通して、起業家には女性も男性も関係ないということを学びました。何か社会に役立つことをやりたい、自分の強みを生かしたいという気持ちがあれば、男女関係なく起業できるということを、小林さんのお話を聞いて感じました。

私は女性なので、小林さんのお話をとても楽しみにしていました。目標を決めたら叶えるまで努力し続ける事が飽き性な私には難しいのですが、今回話を伺っていて今からでも何かを決めてそこに向けて一生懸命取り組んでみようかなと刺激を受けました。また、ナムコに就職してゲームセンターの仕事をしたりイベントを計画したりする事が役に立った経験を踏まえて色々なことに挑戦してみると良いというお話は私自身今やっていることが将来何に役に立つかわからないですが、直接的でなくてもきっと何か役に立つことがあると思えて今宿題で死にそうになっているのですが、頑張ろうと思えました。私は最初起業をしたいという気持ちは全くない状態で気になるから授業を受けてみようという気持ちだったのですが、授業を受けてきた中で自分の起業に対するイメージが本当に変わり小林さんがおっしゃっていた様に誰でも出来るものだなと感じてきました。言うは易く行うは難しですが、自分の人生悔いのないようにやりたい事を追求していきたいと思います。
今の大学生の皆さんは、入学した前後からコロナ禍でオンライン授業がほとんど。画面上でしか会えない仲間との時間を過ごし、大変な思いをされています。
また、先行きが見えない状況の中で就職活動もしていかなくてはならない。厳しいですし大変ですね。でも、こんな状況だからこそ見えることもあるし、プラスになることもあるはず。ピンチはチャンス。

新型コロナウィルスは、世の中を大きく変えました。時代が急速に大きく変わっていく真っ只中で、もがきながらもどのように進んでいくのか。
私が登壇させていただいたことで、今後皆さんが起業するしない関係なく、何らかしらの考えるきっかけだったり、ふとした時に思い出してもらってご自身の励みにしてもらえればと嬉しいな思いました。

合同会社ままのえん 代表 小林あゆみ